手打のそばは「鉢」「延し」「包丁」という順で いずれも人間の力で徐々に行われる
延してる時に肉眼では目にとまらないが ごく細かい布の裂目のようなものがそばにできて 茹でるとその裂目に釜のお湯がしみこみ ソバの澱粉が簡単にデキストリンに変化する
このデキストリンは 噛むと唾液によって一部は糖化するので そばのほのかな甘みが味わえるし また消化によい
適当な硬さだから だいたい一分以内の短時間で茹るものだが 同じ太さのそばでは機械打ちだと 倍から三倍も時間がかかることがある
この間に そばの香りも風味も損なわれ スパゲッティに近いものになることが多い
また機械を使うと そばの表面が圧力ローラーによって押されつるつるに硬くなっているので そばつゆが1本1本にしみない
しかし機械打ちでも ロールのしめかたを調整し 多加水にした生地に圧力が軽くかかるように工夫すれば 手打ちに近いものができます