青森県津軽地方に伝わる独特の手打ちそばで 主にかけそばとして供します
つなぎに大豆を用いるのが特徴の貴重な郷土そばですが 製法が面倒な為 次第に作られる事が少なくなり 今ではめったにお目にかかれない幻のそばの感が強くなってしまいました
作り方は色々流儀があるようですが 一つ製法を紹介します
大きな鍋または釜に湯を沸騰させます
そこにそば粉を入れ 粒々がなくなるまでよくこねて そばがきをつくります
出来たそばがきを丼で一杯ずつすくい 塊のまま水の中に入れます
その状態で水の中に入れて 塊の芯まで冷やしておきます
一方で 一日から二日間ほど水に浸しておいた大豆を すり鉢でよくあたり水を少し加えます
これを別に用意したそば粉に入れて 手でよく混ぜ合わせます
この大豆が 一昼夜置く間に程よく発酵してつなぎの役目を果たしていると言われています
一昼夜おいたそばがきの水気を良く切り 大豆を加えたそば粉の中に入れて硬く捏ねていきます
この時 水や他のつなぎの材料は一切加えません
捏ね上がったら麺棒で延ばし切ってから 夏で五時間 冬は一昼夜 なま舟などに入れて寝かせておきます
時間をおくことにより そばは飴色になりコシが強くなります
茹でて水にさらした後 一食分ずつ玉に取っておきますが 梅雨の六月頃の気候でも三~四日は日持ちします