そばとご飯の栄養を比べる場合の最大のポイントは 胚芽の扱いにあります
胚芽とは 植物の種のうち生長すると芽になる部分の事をいいます
発芽に際して最も重要な役割を果たす部分の為 さまざまな栄養素が豊富に含まれており栄養価が高いです
一般に食されている白米の場合 胚芽の栄養素の大部分は削り取られています
これに対してそばの原料となる玄そばは 胚芽に相当する子葉部分も一緒に製粉するのが特徴です
その理由は 玄そばの構造にあります
そばの子葉は 非常に大きくS字状に曲がった形で胚乳内に食い込んだように存在しています
その為 子葉部分だけを予め除去してから製粉する事ができません
そばの実を丸ごと製粉したそば粉を「挽きぐるみ」と呼びますが 子葉や甘皮までを丸ごと挽きこんでいるので栄養価はそば粉のうちで最も高くなります
たんぱく質の含量は そば粉が10.2%(挽きぐるみは12.0%)白米が6.1%玄米でも7.4%になります
食物繊維の含量の多さやミネラルを豊富に含んでいるのも そば粉の特徴です
食物繊維はそば粉で4.4%(白米0.5%)
主要なミネラルのカリウム・リン・マグネシウムで いずれも白米の4倍以上の含有量です
鉄・亜鉛・銅も2倍以上 含まれています
近年ミネラルは体の機能を整えるのに重要な働きをしている栄養素として注目されていいますが その意味でもそば粉は白米よりも優れているといえます